第83章

大勢が部屋へなだれ込んだのに、ベッドに横たわる人物は、ぴくりとも動かなかった。

吉川貴弘は背筋がぞわりと粟立つ。さっきまでビデオ通話越しに宮崎おじさんの声を聞いていなければ――正直、もう……。

いや、待て。

もし宮崎おじさんが本当に「そうなって」いたのだとしたら、通話で声が聞こえたほうが、むしろもっと怖いんじゃないか?

吉川貴弘は震える声で呼びかけた。

「宮崎おじさん……?」

ベッドの上の老人が、ようやく小さく咳き込んだ。

かすれた息のまま、糸のような声で言う。

「……開けろ」

松井響が慌てて中へ入り、カーテンを少しだけ引いて、ついでに窓も開けた。

冷たい外気がどっと流れ...

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